硝子の街にて
ga01.gif
柏枝真郷「硝子の街にて」全22巻

ホワイトハートで22巻。10年。すげえな。
もろBLなのですが、この人の9.11が読みたくて着手。
(callingでもPARTNERでも絡んでるからね。けど直接は書かれて無くて。あ、callingはあるか)
主人公2人がカップルになるまでが長っ。
シドニーよく耐えた・・・(笑)
伸行はモラトリアム期間が長くて途中でイライラしたわー。
25超えた男がぐたぐたゆってんじゃねえー。

しかし以前読んだBL小説に続き、
「ゲイはまだまだ差別されてます、まわりの理解次第ですinアメリカ」
という設定。
たまたまです、たまたま。男子高生ほとんどホモで俺お姫様、とか、
お隣の三兄弟とこっちの三兄弟総じてホモで恋愛混戦!とか、
世の中にはアホ設定のコメディもたくさんあるとゆーのに・・・なぜだ。
ううん。

まあそんな苦悩(?)はさておき。

1巻が書かれたときにはまだニューヨークにはツインタワーがあって、
作者さえもこんな話になる予定ではなかったというのがよくわかるのに、
伸行とヘンリーは奇しくもツインタワーと同年齢、
刑事のシドニーとヘンリー、旅行代理店勤務の伸行、証券会社勤務のロッドは
1巻から登場してる。
消防士のスティーブは9.11へのカウントダウンとして登場した人物だろうけど、
シドニーの湾岸戦争士官時代の同僚はその前から伏線貼られてたし、
この話が9.11に終局していくのを見越して書かれ始めたみたいな設定に。
不思議なモノです。

9.11への足音として、中東の不安定な政局状勢が描かれると同時に
湾岸戦争の残した負の遺産についてもじわじわと触れられていて、
当時高校生だった私にとって
湾岸戦争のイメージ=石油にまみれた水鳥・陣内大蔵の音楽・暗闇に光るミサイル
だったものが、
泥沼
に変わりました。

ベトナム戦争であれほど生き物の身体に影響が出た兵器を
湾岸戦争でもまだ使ってしまってたのだなあ。

直接に殺す兵器だけの話じゃないのです、つまり。

そして9.11。
瓦礫の前でほえるスティーブ達消防士、救命士、警察官。
混乱に便乗して行われる犯罪を苦い思いで取り締まるシドニーとヘンリーのような刑事達、
旅行客をなんとしても日本に帰す、奔走する伸行と代理店の仲間達。

人の善意と悪意が交差する、それは9.11以前も以後も変わらず、
けれど傷は深く血は止まらず。

それでも、一日いちにちを過ごして、生きていく。

最終巻のサブタイトル「友-fellow-」が、じんわりとしみました。
あのタワーが崩れたとき、
ヘリから撮られた映像では遠景過ぎて(タワーそのものが大きすぎて)写されていなかった
「その時」「その後」の人々の行動や暮らしがかいま見られました。
もちろんこの話はフィクションで、作者も9.11後にニューヨークを訪れたのは2年後
だったため、混乱の跡は僅かにしかなかったそうですが、
フィクションというのはリアルをふまえて紡がれるものです。それでいいと思います。

愛憎劇とか、人種差別とか、無知・混乱による暴動とか犯罪とか、
いろいろなものがないまぜになったお話ですが、
男同士の恋愛が中央にあっても気にしない人にはオススメしますよ。
まあほら、描写はキスまでだから!そのさきはほぼ書かれてないから!!
なにこの強調(笑)。あっても(私は)読めるけど、嫌いな人は嫌いだろうからなあ・・・
【2009/07/09 00:43】 | れびゅーん | トラックバック(0) | コメント(0)
<<BE有隣堂にて | ホーム | Colling2>>
コメント
コメントの投稿












管理者にだけ表示を許可する

トラックバック
トラックバックURL
https://molv.blog.fc2.com/tb.php/347-b607f80a
この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)

<<

ときどきピスィモー

イベント報告、 買った漫画のコメント、 実況ダイエットなど。

プロフィール

まるた曜子

Author:まるた曜子
別名 むしこ

同人誌とかやってる
漫画・活字中毒患者。
でも最近読み専になりつつ
ありますヨ。

サークル名:博物館リュボーフィ

カレンダー

09 | 2017/10 | 11
1 2 3 4 5 6 7
8 9 10 11 12 13 14
15 16 17 18 19 20 21
22 23 24 25 26 27 28
29 30 31 - - - -

カテゴリー

カウンター

RSSフィード

リンク

このブログをリンクに追加する